住む所がない
4月に「宇宙人」が 我が家に住み着いてから 私達の居場所がなくなってしまいました。
「足が悪いんだから」と 最初から「宇宙人」は当然のように
「私は 1階の部屋だよね?」と聞いてきました。
1階の部屋は、私達が一番最初に建てた丸太小屋です。
手伝ってくれた多くの人達の笑顔と、3人の子供達との たくさんの思い出や26年間の思い入れが いっぱい詰まっているのです。
地元ではないので 知り合いも、お金も、物もなくて 苦労した私達夫婦の 出発点でもあります。
本当は ダンナじゃないけど お金を一杯持っていた そんな時には 知らん顔して見向きもしなかった「宇宙人」には 住む資格すらないと言われても しかたないんじゃないかとも 思いました。
が、実際問題 ベッドや仏壇・タンスを入れるのなら どうしても この部屋しかなかったのです。
渋々部屋の物を移動して 仮の「宇宙人」部屋にしました。
ダンナは 同居に初めから大反対でしたが、施設が遠のいてしまった4月の時点では、これ以外の方法は あり得なく アルツハイマーの状態のまま 一人暮らしは無理だったし、O市では 借家住まいだったので これ以上ゴミ屋敷に してしまっては 返す事も不可能になってしまうという判断から 片目どころか両目をつぶって 我慢する事にしました。
それでも、まず同居した初日から、主人がイラついたのが 義母の匂いでした。
香水の香りは、本人にはとてもいい香りなのでしょうが、その匂いが苦痛に感じる人だっています。 ダンナの場合が まさにこれで 義母の服や持ち物に染み付いている匂いが 子供の頃に感じた忘れていた苦痛を 連想させたのでしょう。
始めの1週間位で
「もう、我慢できない!」と 言い始めました。
「くさい、くさい」と言う息子に
「今は、香水なんか使っていないよ!」と怒る義母。
ここ3年間は 借金に追われて 美容院で髪すら切っていなかった悲惨な様子なので 確かに今は使ってはいないでしょう。
でも、確かにタンスの中やハンガーに掛かっている服からは 強い匂いが漂っていますし、持ち物全体が同じ香りがします。
その息子の「くさい」という悲鳴を 義母は「意地悪してる」もしくは 「悪意」と受け取って 大喧嘩になりました。
その上、一番タチが悪いのが 「宇宙人」は 鼻が悪く 悪臭も良い香りも 自分では分からなくなっている事でした。
だから どんな状態だって 「臭くなんてない」のです。
そこで、洗濯で少しづつ 香りを無臭に変えてしまおうと思い立ちました。
だって、香りがわからないんだから 違う香りになっていても絶対に気付かない筈です。
香りが分からないというのは どうして分かったかというと あのゴミ屋敷の強烈な 悪臭の中で何ヶ月も生活していたり、お布団のオシッコの匂いが分からなかったりしていたんですよ。 きっと 鼻が麻痺して分からなくなっているんじゃないかと 判断してみました。
下着等の香りが消えるのには 約2ヵ月半かかりました。
部屋の匂いは 窓を開けっ放しに出来る季節のおかげで ずい分と助かりました。
でも、箱や衣装袋に入っている服の臭いは強烈で 取れそうにもありませんが…。
でも、部屋が無くなった事に対する不満は ちっとも解決しません。
それで、庭に6畳の家を建ててしまおう
と いうGOOD IDEAに思い当たりました。
「そうだ!それで 鍵をかけて 閉じ込めてしまえばいいんだ!」
それからの行動の素早かった事。
でも、残念ながら 今年の6月から7月は 雨だらけの日々でしたよね。
思うようには、なかなか進みません。
その上、義母がどんどん「宇宙人」に進化していきます。
私の足の「半月板損傷」が 極め付けで 「夏休みまでに 屋根を乗せる」という目標が 約1ヶ月 後ろにずれ込んでしまいました。
屋根材は一人ではあげることが出来ないのです。
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