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2010年9月11日 (土)

穏やかな日々です。

 木曜日 9日の事ですが、毎週土曜日と水曜日が入浴の日なので 洗濯物を届けに施設に行ってきました。

 「新しい服や下着を届ける時は 必ず介護ヘルパーさんに渡してください」
と言われていたので ヘルパーさんとお話をしていたら 後ろから チョンチョンと 突っつきます。 
 「何かなぁ」と思ったら 「宇宙人」でした。 
うちでは見せない極上の笑顔でした。

 
「お洗濯ご苦労さん。」だそうです。

 9時を少し過ぎていたので ホールにはヘルパーさんと数人のお元気なお年寄りがテーブルに座っていました。
 「宇宙人」は自分のベッドにいたらしく 目がとてもいいので 部屋の前を通って ホールに向かって歩いている私を 見かけたんだそうです。 
チェックを受けてから 持って来た洗濯物を ベッドの隣にあるタンスに終いました。
 施設に入っている1ヶ月間は 施設長の方針だというので 今はカテーテルを外して 紙オムツになっていました。 
夜中もヘルパーさんが トイレに連れて行ってくれるので 安心なんでしょう。 
歩くのも スタスタと普通の速度で歩けるので とても元気に見えました。

 
「元気そうだね? 毎日、楽しくしてるの?」と 聞くと 
 
「ここも なかなか大変なんだよ。」という 言葉が返ってきました。 
家では ゴロゴロしていた時間が ここでは常に管理されている状態なので 決まった時間、時間で行動している分 そろそろ時期的に疲れが出てくる頃でしょう。

 この6月から ショートステイで 2泊3日、3泊4日は 何回かお願いして利用していますが、今回のように長いのは初めての事ですから。

 でも、目が釣り上がっていたのが 今は普通の表情になっています。
同じような認知のお年寄りの中で あんなに自分で否定していた アルツハイマーと言う病気が 理解できるようになったという訳でもないんでしょうが、穏やかに 話すことが出来ました。 ちょっぴり 安心しています。


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 田んぼの中にある 明るいその施設の周りには コスモスが風に気持ちよさそうに 揺れていました。 春から暑すぎた夏へ そして実りの秋へと 移り変りつつあります。

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 4月に 運んできたまま ずっと手付かずの「宇宙人」の荷物。
 あれもこれもと 欲張って 車に積み込んできましたが、結局は 使わなくても用の足りた物ばかりでした。
 人間って強欲で 物にこんなにも支配されているんだな~と 今更ながら思います。 
もう一度 仕分けをしてみると これから必要になりそうな冬服と、布団と備品。 
何のことはない。 これだけで本当は 生活出来るんですね。
 改めて すっかり消えてしまった「宇宙人」の過去の贅沢品は サインと沢山の契約書と共に 魔法が解けてしまったかのようです。 
中身のない宝石や流行を追った衣服は 山ほど有っても 今の時代には着られません。 
ましてや 何を思ったのかヘルパーさんに
 「私や孫に あげる。」」と言ったといいますが サイズが 好みもありますし 145cmしかない小柄で痩せぎすな体系の服は 他の人にはあげることも 出来ませんし…。 
かといって そんな服では施設に行くのにだって 着てもらう訳にはいきません。 
やれやれ です。 
それでも すぐ棄ててしまう訳にもいかず ダンボールに詰めて置きました。


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 今度 「宇宙人」が 帰って来た時は、もう 肌寒くなっているかもしれません。
 記憶が無くなっていると言っても どの部分が消えているのかは 他の人にはわかり難いのです。 
その上、今は「宇宙人」ですから 言葉に出して言えないのです。 
服の事だって 私には悪趣味に思える品物でも もしかしたら 大のお気に入りなのかも分かりません。 そう思うと 捨てられないですね~。

 本人がいないので 穏やかに片付けることが出来ます。
私が大急ぎで片付けてあげても 気に入らない日は 一日中 タンスの中を 覗いている時もあるのですからね。 
また 帰って来たら タンスと にらめっこ でしょうけど。 


  

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