思いがけないプレゼント
クリスマスには 車がないので 一日早く 施設に行きました。
洗濯物を届けるためと ささやかなを あげようかな~と 思ったからです。
施設内は 飲食物の持ち込みは 家族やヘルパーさんへの差し入れも禁止なので
前回の洗濯物の日に 受付のヘルパーさんに
「ぬいぐるみなんて クリスマスプレゼントに持って来たら だめですか?」
と 伺っておいたのです。
同じ部屋の入居者の方々のベッドの所には 自分で作った作品やお習字・絵画などが 飾られてはいるものの ぬいぐるみは 見当たらなかったので
「まずいかな~?」と 聞いてみた訳です。
「大丈夫ですよ~。 初めからぬいぐるみを持ってこられる方もいますしね~。 一緒にベッドで寝ている方も いらっしゃいますよ。」
「そうなんですか~。 じゃあ、クリスマスプレゼントに今度持ってきます。」
という訳で この写真よりも だいぶ小さめな しろくまちゃんを選びました。
クリアーのポリ袋に入れてリボンをかけて 可愛くラッピングしました。
23日。 ヘルパーさんに写真を撮ってもらって 渡してもらおうと思ったら 数人のヘルパーさんが 「写真は後で撮らせてもらうので 手渡しした方が うれしいと思います。」
と言ってくださったので、部屋でゴロンと寝ていた お婆ちゃんに プレゼントを渡しました。
すると、思った以上に 凄い反応で
「これを くれるの? セナちゃんだね?(メグタの前に飼っていた犬の名前) 違う、違う。 この子は 白いから メグタだね~?」
「(本当は白クマちゃんなんだけど) うん、うん。 そうだよ。 メグタを覚えていたんだね。」
「忘れるわけないよ。 嬉しい ありがとう
」
と、今までで一番嬉しそうに 笑いました。
じゃあ、よかった~と帰ろうとすると
「待って、私は何にもあげるものがないから~」
と 箪笥の中をごそごそと探して この施設で 初めて作った刺し子の手提げバッグを 取り出しました。
「これを あげるよ。」と。
何ヶ月もかかって 一針づつ縫った跡が見えます。
すべてが手縫いなので 針目はよく見ると大きくけっして上手とはいえませんが、本当に一生懸命に縫ったんだろうと…。
「いいの? ハンカチや靴下を入れといた方がいいんじゃないの?」
「これしか あげられないから。」
こうして 刺し子のバッグは 今は仏壇に飾ってあります。
ちょっと ほんのりと暖かいクリスマスの 思い出になりました。
ちなみに施設では X’masは みんなで
ハンドベルで
「ジングルベル」を クリスマス会で演奏するんだそうで 大忙しそうでしたよ。
上手に演奏できたのかな? ともかく お婆ちゃんには 穏やかな施設での生活が 流れているようで ずっと こういう関係でいられたらと 願っています。
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