そう言えば…
お雛様を飾り付けながら 父のことを思い出していました。
1月産まれの長女の1歳の誕生日が過ぎた頃 電話なんか掛けてきたこともなかった父から 思いがけずに電話があったのです。
「そっちのお母さん、お雛様 買ってくれるって言ってたか?」
男やもめの父が お雛様の心配をするなんて 意外だったけれど
どうして そんな事を聞いてきたのか 私には解っていました。
長男が産まれた時 父は男の子が嬉しいらしく 「鯉のぼり」を買ってくれようと思っていたらしいのです。
でも ダンナの家で用意したらダブルからと 我慢したのでした。
が、実際には 義母からはもちろん何も届くはずはありません。
極貧の 私はスーパーで息子の為に 小さなお菓子の付いた鯉のぼりを買いベビーベッドに飾っておきました。
「鯉のぼり 買おうか?」
ゴールデンウィークも 真近の頃 父がお祝いとしてくれた「お祝い金」で ダンナと
本物の鯉のぼりを見に行きましたが
「鯉のぼりって 高いんだぁ~」
と 一番安い「黒い真鯉、青い中くらいの真鯉、赤い緋鯉の3点セット お買い得品」を
ちょっぴり予算オーバーで 買って帰ってきました。
それでも 初めての本物の鯉のぼり 嬉しかったなぁ~。
その頃は まだアパートに住んでいたので 外には飾れません。
一番大きな鯉のぼりを壁にぐるりと飾って お祝いをしました。
そんな事情も知らない父には
「あのお金で こんなん買いました~」と 息子と一緒の写真を 送ったのでした。
そんな事があったから
「買ったのか?」という短い電話で 父の気持ちがわかりました。
「たくさんは送れないけど 松本には良いお雛様の店があるだろう?」
と 少し早めに「お祝い」を送ってくれました。
それで 松本にある人形通りのお雛様のお店で 見つけたのがこの「お雛様」。
キラキラひかり輝いているように見えました。
「うわぁ~。 絶対この子にする。」
私の一目ぼれしたお雛様です。 同じ職人さんが作っているのだから 多分同じ顔のはずなのに ぐるりと店内を回っても やっぱり「この子が綺麗。」でした。
「ひな祭り」の日、娘とお雛様、息子で記念写真を パチリ
これも 父に送りました。
「今度は いいお雛様が買えたようだな。」
と 父が満足そうに笑ってくれました。
そうやって 我が家にやってきた素敵な「お雛様」を 1年に1ヶ月間くらいは
お日様に当ててあげる事は 必要でしょう~? 絶対必要よね。
父が亡くなって はや3年。
思い出す事もなかった遠い昔が 懐かしくよみがえってきました。
「親孝行 したい時には 親はなし」ですよね。
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