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2011年2月10日 (木)

そう言えば…

 お雛様を飾り付けながら 父のことを思い出していました。

 1月産まれの長女の1歳の誕生日が過ぎた頃 電話なんか掛けてきたこともなかった父から 思いがけずに電話があったのです。
 「そっちのお母さん、お雛様 買ってくれるって言ってたか?」


Img_7877 

 男やもめの父が お雛様の心配をするなんて 意外だったけれど
どうして そんな事を聞いてきたのか 私には解っていました。

 長男が産まれた時 父は男の子が嬉しいらしく 「鯉のぼり」を買ってくれようと思っていたらしいのです。
でも ダンナの家で用意したらダブルからと 我慢したのでした。
が、実際には 義母からはもちろん何も届くはずはありません。
極貧の 私はスーパーで息子の為に 小さなお菓子の付いた鯉のぼりを買いベビーベッドに飾っておきました。

 「鯉のぼり 買おうか?」
ゴールデンウィークも 真近の頃 父がお祝いとしてくれた「お祝い金」で ダンナと
本物の鯉のぼりを見に行きましたが 
 「鯉のぼりって 高いんだぁ~
と 一番安い「黒い真鯉、青い中くらいの真鯉、赤い緋鯉の3点セット お買い得品」を
ちょっぴり予算オーバーで 買って帰ってきました。 
それでも 初めての本物の鯉のぼり 嬉しかったなぁ~。
 その頃は まだアパートに住んでいたので 外には飾れません。
一番大きな鯉のぼりを壁にぐるりと飾って お祝いをしました。 
そんな事情も知らない父には
 「あのお金で こんなん買いました~」と 息子と一緒の写真を 送ったのでした。


 そんな事があったから 
 「買ったのか?」という短い電話で 父の気持ちがわかりました。
 「たくさんは送れないけど 松本には良いお雛様の店があるだろう?」
と 少し早めに「お祝い」を送ってくれました。

 それで 松本にある人形通りのお雛様のお店で 見つけたのがこの「お雛様」。


Img_7878_2

  キラキラひかり輝いているように見えました。
 「うわぁ~。 絶対この子にする。」
私の一目ぼれしたお雛様です。 同じ職人さんが作っているのだから 多分同じ顔のはずなのに ぐるりと店内を回っても やっぱり「この子が綺麗。」でした。

 「ひな祭り」の日、娘とお雛様、息子で記念写真を パチリ
これも 父に送りました。
 「今度は いいお雛様が買えたようだな。」
と 父が満足そうに笑ってくれました。


 そうやって 我が家にやってきた素敵な「お雛様」を 1年に1ヶ月間くらいは 
お日様に当ててあげる事は 必要でしょう~? 絶対必要よね。

 父が亡くなって はや3年。 
思い出す事もなかった遠い昔が 懐かしくよみがえってきました。


 「親孝行 したい時には 親はなし」
ですよね。 

 

 


 

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