暑くなって来たからね。
集中豪雨みたいな大雨と 蒸し蒸しの気温。
昔の梅雨って こんな感じだった。
上高地は 土砂崩れで 大変な事態になってるし、秋田は川が氾濫…。
今年の日本列島 天変地異がかなり厳しいですよね。
久しぶりに 義母の施設に 出かけてみました。
そろそろ 夏用のズボンやTシャツが 必要な時期ですからね。
薄手のズボンを2枚とコットンの薄めのワイシャツを2枚、半袖のTシャツを2枚。
大きな袋に入れて 名前をしっかり書いて 持っていきました。
前回は 靴下を沢山入れたので 下着は大丈夫だろうと 思いました。
以前「ラジオの電池が欲しい」と ヘルパーさんに話したというので 今回も予備の乾電池を必要なときに交換してもらえるように 入れておきました。
それに 今回は サワさんのブログの中で 「お母様に 綺麗な絵画の本を 3冊持っていきました。」という言葉に、「優しいなぁ、サワさん」と とっても感心してしまったので 私も 買い物のついでに 義母に絵本を探してみました。
でも、正直 本屋さんの店頭で 私は本気で途方にくれてしまいました。
何故って 義母は 「どんな本が好きなのか?」…
分からない~?じゃん。 ということは 本って探せないんですよね。
それで 義母の家から持ってきた荷物の中から 使えそうな本を持ち帰っていましたので 探してみることにしました。
これなら いいかも~
その中に1冊、朝日新聞社発行の 中島潔さんのさし絵の本を 見つけたので持って行くことにしたのです。
まだ 新品同様で本の中を 開いた様子もなくて もしかしたら大切に締まってあったのか
もしくは 誰かに頂いたままだったのかも しれません。
とっても 可愛い子供たちが描かれた作品集でしたが このまま ここで埃をかぶってしまっておいても 義母の物は
「箱から出すな。」とダンナは言うでしょうから こんな素敵な本が ゴミみたいに置かれているよりは きっと 施設で無意識に破ってしまったとしても この本にとっては幸せなんでは…と思えたのです。
こんな 可愛い作品です。 (勝手に このブログに載せてしまってもいいのかな~?)
義母は 前回は「ご苦労さまです。」と言いました。
あの時は私のこと 誰だかわからなかったんですよね。
今回は「〇ちゃん。」と 私の名前を呼びました。
部屋に着いた時は ちょうど入浴の時間にかかってしまっていて 部屋には誰も居なかったのです。
持っていった荷物は 名前のチェックと新しいものの持ち込みには デジカメで確認作業があるので
食堂にいた新人のヘルパーさんに 荷物を預けているところでした。
入浴が終わって 優しそうなお兄さんのヘルパーさんに支えてもらって歩いてくる途中でした。
振り向くと入所時は スタスタ歩いていたのが ヨタヨタ歩きになっていましたが 頭はけっこうしっかりとしているように見えました。
「〇ちゃん! こっちこっちよ!」と 手を振るのです。
「皆さん、お元気?」
(と、聞かれても 家には あなたの息子しかいないんだけど~。)
「おばあちゃん、元気そうになったね。」
「お陰様で 皆さん 親切にしてくださるからね。」
(会話になってるみたい。)
「この挿絵の本 覚えている?」
「? ?」
「着替えを持ってきたから ヘルパーさんに渡しておくね。」
「服はいっぱいあるのよね~。」
やっぱり 噛み合っていないみたい~です。
本の事は 興味がなさそうに見えました。 覚えていないのかな、やっぱり。
置いていって 要らなければ そのうち持って帰れば いいや。
そんな会話をしていると すぐ後に 体操の時間になりました。
ホールで入所者の人たち20人位と ヘルパーさん達の大きな輪が出来て 体操がゆっくり始まりました。
見ていても仕方がないので ヘルパーさんに軽くご挨拶をして 帰ってきました。
もう 義母は プロの方に任せたままの方が 安心です。
プロは やっぱりプロですね。 お年寄りの扱い方が 上手です。
「ハイハイ、○○さん、こっちですよぉ~。」
「ハイハイ、手を大きく回しましょうね~。」
ヘルパーさんの元気な声が ホールに響きます。
ここのお年寄りは20人もいるのに 体操中でも 静かなものです。
真剣に手をグルグル回している人。 車椅子でボゥ~っとしている人。
まあ、様々なお年寄りが 並んでいますが いつの間にか 義母もその中に馴染んでいるのでした。
帰ると言っても もう こちらには振り向いてもくれませんが、この場所で馴染んでくれているのが一番です。 お年寄りの保育園みたいです。
どんどん 老人が増えて お年寄り社会になっていく日本。
自分たちも こんなふうに年老いていくのか…。
毎回 一生懸命働いてくださっている介護士さんに 感謝しつつも なんかなぁ~と
虚しい気分で 帰ってくる 私なのです。
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コメント
素敵な絵、ちょっと感じがちひろに似てますね。
ちひろも、光村図書だったっけ、小学校の国語の教科書の表紙にあった懐かしさに惹かれる部分も有りました。
義母さんも断片的な記憶が巡ってきたら懐かしいと思うんじゃないかな、ってか、うっちゃんがこの絵本で義母さんの懐しい気持ちを代わりに感じたから、距離が少し縮まったんないかな。
`共感と受容`が介護の精神と、うちのカミさんも叩きこまれ毎日、お年寄りの世話(はっきり言って、ウンチとオシッコとセクハラとの戦い)に埋もれてます。
実は携帯でこのブログ見せたら真剣に読んでました。自分が担当してる誰かと重なったのかも知れませんね。
名前呼んでくれて良かったですね。
投稿: メシダでござんすよん | 2011年6月27日 (月) 08時25分
コメントありがとう(=^0^=)。
介護の仕事って 自分の身内がこういう状態にならないと すごく遠い存在なんだけれど いざという時にこんなすごいプロが 身近に居てくれたんだと 思う職業ですよね。
ヒロちゃん、すごいね。
きっと 優しい介護士さんなんだろうなぁ。
介護されるお年寄りも助かっているけれど 一番助けてもらっているのは その家族だと思うから
「沢山の家族を助けてくれて ありがとう。」って
伝えてね。
私なんか ず~と 助けてもらっています。頭が上がらないわ。 ホント。
すごいわ。
投稿: うっちゃん | 2011年6月27日 (月) 09時13分