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2013年8月 3日 (土)

納涼祭

 ひゃ~ぁ。 8月になってしまいましたね~。

 8月2日(金曜日)
今日は午後から ことことカレー作り。 
夕方からお出かけなので 「定番カレー」の登場です。 
う~ん、夏には やっぱ カレーだよね。(笑) 
ダンナはカレーさえあれば 何日でも黙々食べる無類のカレー好きですから~

 「カレーなんか大っ嫌い
我が家の末娘は いつもそう言って カレーを拒否っていましたっけ(笑)

 子供が3人もいれば 避けて通れないのは 学校行事と役員です。
子供たちが大きくなれば地区の仕事も回ってきます。 となると 夕方から始まる会議に出席しなくては…。 農業がほとんどの大家族の土地柄と 今のように福祉が云々という時代ではなかったから 末娘を連れて行く理由にもいかず 約3時間とはいっても 夜一人で待っているのは 心細かったことでしょうね。
カレー イコール お留守番 小さかったこの子の中に 一人で待つという不安と寂しさが独特のカレーの香りと結びついてしまったんだろうな~と 今でもカレーをお留守番メニューとして作り置く時に 懐かしく思い出されます。
学校行事と役員さんの悩みは 今も昔も変わっていないんでしょうか~?


 でもね、末娘。 あんなに大嫌いだったカレーも 大人になったからでしょうか? 
それともお留守番の呪縛から解き放されたおかげでしょうか? 
都会の美味しいカレーに出会えたからでしょうか? 
理由はさて置き すっかりカレー好きに なっています(笑)

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  天気予報は午後は曇り マーク。 その上 所により雷警報は 連日出ています。
この 夕方の大きな黒い雲。 真っ赤に染まったらいいんだけれど 雨が降らないだけマシですよね。



 さて 出かけたのは 介護施設のご招待の「納涼祭」です。 
開催時間は 真夏のこの時期は夕闇迫るとはいかない まだまだ明るい午後6時から7時半までです。 
もちろん お客さまは入居者とその家族です。 いつもは大きな介護用のバスが止まっている駐車場には 焼きそばやフランクフルト、かき氷などのテントが並べられていました。
家族の人はこのヘルパーさんたちが用意してくれた出店から 食べ物をいただいて 一緒に食事します。

 ヘルパーさんに案内されて 義母の車椅子の隣に用意された席に着くと  義母は初めはちょっとキョトンという顔をしました。

 「こんばんは。 元気そうだね。」
 「まぁ、遠い所をご苦労様だったね。 よく来てくれたよね。」


 最初は お互いに探り合いです。 
私は 心の中で(今日は私がわかるかな?)と思っているし 多分 義母は(この人は誰だったかしら~?)という所から 記憶をスタートさせているんだと思います。 
そして顔は昔と一致しているのかは不明だけれど お嫁さんということが雰囲気で分かったり ヘルパーさんが 「お嫁さんが来てくれてよかったね~。」とかの言葉を聞くと 急にお母さんスイッチが入ったみたいです。 




 ステージでは介護士さんたちの ショーが始まっています。

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 今日のお義母さんは斜め前のテーブルに座っている白髪頭の恰幅のいい男性が気になっているようです。

 「あの方はね、前の会社の支店長さんだったんだよ。」
と 何回も言います。
 「知っている人なの?」
 「そうなの。 こんな所でお会いするなんてね。」

また暫くすると 義母が同じ人を指して 私に話しかけます。

 「ほら、あそこの白い髪の毛の人。 前の会社の知り合いなのよ。」
 「そうなんですね。」

その方は入所者のご家族ですから もちろん知っているはずもないだろうと想像するんですが あまりにもリアルに話すので まるで知り合いのように聞こえてきてしまいます。
 アルツハイマーのなんたるかを全く知らなかった最初は これで何回も騙されました。
今は ありもしない現実を語られても「そうなんですか。」と 平気で受け答えできる状態の環境で 義母を眺められるので 一歩下がって見られます。


 「お友達が出来たっんですてね? お隣のお婆ちゃん?」
 「いいえ。 お友達じゃあないわよ。」
 「そうなんですか?」
 「そうよ。 ここには誰も知った人はいないの。」
 「お友達ができるといいのにね。」
 「いっぱい出来るわよ。 大丈夫。」(って 私が慰められてるわねぇ(笑)


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 ステージでは この松川村のママさんたちが立ち上げた「松川太鼓」の演奏が…。
力強くて カッコイイんです。


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 小さい子供たちに太鼓を指導する姿も見られました。 お年寄りには こんな可愛い孫やひ孫たちの姿を見るのが本来は一番の お薬なのかもしれませんね。


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 そんなこんなで 約1時間半の 静かな「納涼祭」が終りを告げます。
最後は 数本の打ち上げ花火があがりました。


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 (夕方7時半では まだ明るすぎるので 花火はバックを少し暗く修正してあります。)



 そうそう、終了後は各ヘルパーさんが お義母さんたち入居者の人を個々に連れて行ってくれるのですが お義母さんにはケアマネージャーさんがやって来てくれました。
すると、なんと 「こちらは うちの嫁さんです。」と 紹介してくれました。
 「ごくろうさまです。」と ケアマネージャーさんは 手馴れたもので 笑いながら義母の車椅子を押して さっさと行ってしまいました。
今からが忙しいもんね、時間との勝負だもの。


 

 「お義母さん、さっきのは なんだったの?」と なんだか滑稽ですが
考えないことにしましょう。 きっと いい事だったのに違いありません。


 祭りの後は いつでも駆け足です。 ヘルパーさんたちは後片付けで大忙しそうで 私もそそくさ帰ってきました。

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               クリックすると大きくなります。


 曇り空だったけれど雨も降らず 日中のこもった暑さのない爽やかな夕方でよかったです。

 雲に隠れた「有明山(ありあけやま)」から 後光が差しているように見えます。 
施設から見える景色です。

 先日のニュースで 載っていましたね。 日本一の長寿の村 松川村になりました。
男性の平均寿命が82.2歳。 
凄いですよね。 ただ長寿がすごいというだけじゃなくって羨ましいのは 「村」であるゆえの行き届いた福祉です。
小泉政策で「市」に 安曇野のほとんどの町や村が 合併してしまいました。 あの時 安易に合併しなかったおかげで 「松川村」は存続し 小さいながらも村の隅々にまで 村長さんは気配りができて 本当の意味での豊かな行政を感じてしまいます。 
いい村だからこその 長寿なんだろうと 感心させられています。
こんな村で 面倒を見ていただけて 義母は幸せですよね。

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介護っぽい話」カテゴリの記事

コメント

そっかぁ、
末娘さんにとっては嫌な記憶とくっついてたカレーなんですね…( ノД`)
今も、PTAさんは苦労が伴います…でも、全部止めてしまうと、また失うものもあると思ってしまうお年寄りなと~まです。若いお母さんたちは、合理性や有効性を中心に考えているようで、どんどん削減される方向です
いいのかどうか、と~まにはよく分かりまへんけど…

子供に返っていくとよく聞きますが、そんなふうに思えるかどうか、自分では自身がないです。なので、うっちゃんさんが辛くならないといいなぁとばかり思ってしまいます

投稿: と~まの夢 | 2013年8月 3日 (土) 20時34分

こんばんわ、お久しぶりです(o^-^o)
うちの実母は63歳ぐらいから …あれぇ?と感じ
66歳でアルツハイマーと診断され現在75歳、3年前から特養ホーム暮らしです。
言語中枢の萎縮が早くから進み思うように言葉が出なくなってしまいました。
でも、一生懸命に何を言っているか判らない言葉を笑いながらはなしてはくれます。
私のことも誰か判っていません。何故かゆんは自分の所の犬だとは判っているみたい(笑)
義母さんはまだ会話ができるみたいでいいですねぇ。たくさん話しかけあげてください。
大切なのは一緒にいる時間は楽しく笑えることだと思います。
介護は大変ですけどできるだけ笑って、それも大笑いして
楽しくやることが大切なんでしょうねo(*^▽^*)o

投稿: | 2013年8月 3日 (土) 21時35分

と~まの夢 様。
コメントありがとう。
心配かけちゃうね。
PTAは子供のためだけど 頑張りすぎ縛られすぎで
苦痛に感じる若いママは多いかもね。
介護も子育てもほとんどの人は必ず通り抜ける道なんだと思うのね。
それに、きっと後何年もしないうちに アルツハイマーは
ノーマルな病気として評価されるようになっちゃうかもしれないね。
団塊の世代の年代が後期高齢者になった頃には
日本中のほとんどの家庭に必ずお年寄りがいて
私も十数年後には老人がピークの時代のどこかに引っかかってる~
だから 今のお年寄りは試行錯誤で 良くも悪くもみんなで面倒を見てくれて
幸せな時代と言えるかもしれないとつくづく思います。

投稿: うっちゃん | 2013年8月 3日 (土) 23時12分

すいませんm(__)m
先ほどのコメントの名前入れるの忘れました。
“ゆん父”でした…

投稿: ゆん父 | 2013年8月 3日 (土) 23時33分

ゆん父 様。
コメントありがとうございます。
ゆん父かゆんママか どっちだろうなぁ~と思っていました。
お久しぶりですね。何回もありがとうございます(=^0^=)

ゆん家のお母さんも75歳なんですね。うちと一緒です。
この施設は感情をピキピキしなくても過ごせるらしくて
記憶力も足腰も緩やかに進行しているようです。
でも、私と義母の会話はブログの中の会話のように一方通行で消えてしまいます。
本当に笑いながら本気で話が出来たら いいのにね。

投稿: うっちゃん | 2013年8月 3日 (土) 23時46分

はじめまして
ぽちありがとうございます(^^)

「分かるまで」って何でも難しいのですよね。
義父も少々、記憶違いが出てきて、
周りが困惑しています。
まだたまになので、病院に行く時期を探っている時です。
「早め」に、でも「確信」したら。
もう80ですからねー。


うちも去年まで幼稚園、学校と続けてPTAしてました!
みんな嫌がるけど、やってみると結構楽しかったり。
下の子は連れて行きました(^-^;

投稿: 弥沙(みさ) | 2013年8月 4日 (日) 07時12分

私もカレーは大好きで、このところ毎日の様に食べています。
昔は母がちょっとでもチグハグな事を言うと「呆けた」かと冗談を言ってました。
父も母も齢80を超えましたが、まだ兆候が見られないので幸いです。
「忘れる」方も「忘れられる」方もどちらも辛いと思います。
覚えているだけに、「忘れられる」方のが辛いかな。

投稿: ハリーおじさん | 2013年8月 4日 (日) 07時12分

弥沙 様。
コメントありがとうございます。
PTAも当事者の時はいろんな確執があって大変ですけど
喉もと過ぎれば~の感じです。
子育ては赤ちゃんから大人になるまでの20年
笑ったり喜んだり悩んだりと 毎日が親になるための新しい刺激的な日々の連続ですよね。
長いようであっという間で 小さなことも楽しいでしょ?
親は 未来の自分の姿。 今はそう思っています。
人生長くても100年。その半分が自分が大人になるまでと子育てで 残りは老です。
って思うと きれいに老いるのはなんて難しいのかしら~って思っちゃいますね。

投稿: | 2013年8月 4日 (日) 09時33分

ハリーおじさん 様。
コメントありがとうございます(=^0^=)
そうですよ。 何でもそうだけれど対話ですよね。
心身お元気でこのやろぉ~って切り返してきてくれるから
「ボケてる」って本人に向かって言えるんですよ(笑)
本当にヤバイ症状では「ボケてる」どころではいられないのです~。
今のうちに お元気なお父さん、お母さんといっぱい笑ってくださいな。
思い出は感じる本人たちにしか共有できないのですから。

投稿: うっちゃん | 2013年8月 4日 (日) 09時41分

お邪魔しま~す^^

お義母様、とてもいい環境で羨ましいです
父も80歳を超え、いつかは…と思いながら
日々が過ぎて行きます。
こちらでは、ホームですらままならず
今から予約しても何年待ちで
仕事を辞めて、介護しなければならないかもと
内心、穏やかではいられません。

カレーはうちでも定番です。
子供会やPTAで家を空ける時は
やはり カレーライス❣
忙しいことが分かっているのか、
文句も言わず、食べてくれることが
嬉しいこの頃です。

投稿: myまま | 2013年8月 4日 (日) 21時06分

myまま 様。
コメントありがとうございます。
今みたいにお弁当屋さんが 近所になかった時代です。
カレーがなかったらお出かけするのが本当に一大事だったと思いますね。(笑)
お父様 心配ですね。
施設は必要に応じて 市役所の福祉課に何回も相談に出かけなくては
絶対に順番は回ってきてくれませんよ。
本当に困っているという事を訴えなくては ダメなんです。
その上入所できてもそれで終わりではないですしね。いろんな手続きは一生続きますよ。

投稿: うっちゃん | 2013年8月 4日 (日) 21時59分

初めまして、ぽちを有難うございました。 同じようなカレーの思い出が有、嬉しくなってしまいました
 私は、仕事の関係で、夜の仕事に(怪しい仕事ではありませんよ)なった時、決まってカレーを作って出かけていました
 子供たちも、カレー=母留守は暗黙の了解でしたが・・・
 また、 介護も同じような経験をしています
 認知症の義父とは同居してなかったものの、介護の為に仕事も辞め(仕事の関係で、ヘルパーの資格を持っていたので)
 しばらくお世話した後、義姉が施設に入れ、昨年なくなりました
 グログの写真がとても綺麗でどの写真もステキですね(他のページも見せて頂きました)
 また、お邪魔させてください
 

投稿: konsanです^^ | 2013年8月 6日 (火) 14時13分

konsann です^^ 様。
コメントありがとうございます。
やっぱりカレーは 子育て中のお母さんのすごい味方ですよね(笑)
カレーライスを考えてくれたのは どなたかわかりませんが感謝状をあげたいくらいですよね。

介護の大変さは する方もされる方も当事者になってみないとわからないものですよね。
ご苦労様でした。

投稿: うっちゃん | 2013年8月 6日 (火) 15時19分

カレーは本当に主婦のおでかけメニューでした。
カレーを作ると、お母さんがお出かけ…、と
なるとカレー嫌い・・・、お子さんの気持ちが分かります。私の娘たちもそんな風に思ってたのかな~、と
考えさせられました。
親の介護の問題も切実です。幸い我が家は、
母が、元気にやってくれて、子孝行してくれてます。
ブログで色々教えてもらい、考えさせられます。

投稿: マーチャン | 2013年8月 7日 (水) 10時07分

マーチャン 様。
おはようございます~。
今どきのお子さんが皆 同じように感じているとは限りませんけどね(笑)
我が家はいつも「炊き込みご飯」っておウチもあるかもね~
作り置きには主婦は頭を悩ますもんです。
でも 最近のカレーは本当に美味しくて~
レトルトだってお取り寄せだってインド人の作る専門店だって めちゃ美味しい。(笑)

投稿: うっちゃん | 2013年8月 7日 (水) 10時27分

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