ご苦労さま
秋分の日の連休は 青空の広がるいいお天気に恵まれました。
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉がありますね。 そんな時期になると あんなに暑かった夏から一気に秋になって 不思議、ちゃんと「彼岸花」が咲いています。
クリックすると大きくなります。
この連休には 私たち夫婦のもう一人のお母さんといえる方が 娘さんと2人で 北アルプスの「燕岳(つばくろだけ)」に 登りに来ました。
これまでも ほとんど毎年 親子で登山に来ているのですが 今回は特別な登山です。
彼女は ダンナのお母さんと同じ年です。 つまり 75歳です。 義母はアルツハイマーで施設に入れていただいていますが このお母さんは 2763mの「燕岳」に自力で登ってきたんですから すごいでしょう?
「私の山のスタートは 綺麗な燕岳で始まったから 最後も燕岳で終わりたかったのよ。」
と 今回 山に出掛ける前に 電話で話してくれました。
「今回の登山で 北アルプスの高い山の登山は卒業する。」という事なのだそうです。
ずいぶんな健脚なので あちこちの山を制覇されて その度に
「登ってきたよ~。」と 連絡をくださっていました。
けれど やっぱり寄る年波にはかなわないそうです。
以前 「70歳で山は止める」と話されていた時期もありましたが その時はまだ気持ちも体もお元気だったので その後も何回も 「ガイドを付けて 登ってきました。」と その都度 元気な笑顔を見せてくれました。
燕岳は 穂高駅前から中房温泉行きのバスで 出掛けます。
常念岳と同様に安曇野の代表的な山です。 燕登山道は 有明山を回り込んで登るのでとっても気持ちのいい山なんです。
週末には「台風が~という台風情報と いつもの所により雨でしょう
…」情報の晴れなのか雨なのかどっちでもとれる 怪しい天気予報が流れる中
私以上に晴れ女の彼女たちは こちら側の安曇野から見上げると 有明山がくっきりと見える快晴の日に登り始めたので 台風なんか遠くへ 吹き飛ばされてしまいましたね。
有明山の 奥に見えるのが 燕岳ですよ。
稲刈りが終わった田んぼは しっかり秋の景色なんですが…。 まだ暑いですよね。
「下山したら 一緒に食事をしましょう。 今回は喜寿(数えの年で祝うそうです。)と燕の両方を兼ねているの (ダンナくんも) 来られるよね?」
「もちろん伺いますよ~。」
ご招待されたのは 安曇野穂高温泉郷にある「湯の宿 常念坊」という 旅館です。
この近郊の山に登る時の ガイドさんとしてお世話になったりして 常宿として利用させていただいています。
あずみのFMというラジオで放送されていたんですが 昔お年越しの頃 徳利を持った「常念坊(お坊様です)」 がふもとの村にやってきて お酒を飲むんだそうですが その徳利はいくらでもお酒が入るんだそうです。 けれど 常念坊がお酒を飲んだお店は流行るという言い伝えがあったそうです。 今はどこにもないけれど「常念坊とっくり」という徳利がお店の神棚に飾られていたそうですよ。
メニューはいわゆる「地元の郷土料理」です。
大きなイワナの塩焼きが 美味しかったですよ。
昔ながらの 安曇野の家庭で作られていたという茄子の味噌が入ったおやきも 懐かしかったです。
今時のおやきは お饅頭のように皮が柔らかく 食べやすいものがほとんどですが ここのはいろりの中に おやきを丸々ほおりこんで 焼いてくれたような風情があります。
もうはるか昔のことですが 私が初めて 安曇野の「おやき」をいただいたのは 今は亡き「臼井さんのお母さん」の手作りおやきでした。
そうそう まさにこんな感じでした。
この「臼井さんのお母さん」のおやきには 野沢菜、茄子みそ、かぼちゃなど いろんな味がありましたっけ。 なんだか 懐かしく思い出されます。
その後 戸隠でも いろりで焼いたおやきを食べたことがあります。
「これで もう 思い残すことはないわ。」
「今回は もう本当に大変だったんですよ~。 10分登って休み、10分登って休む。 そんな感じでしたよ。 お母さんは 休んでいる度に いろんな若い方に『もうこれが最後の山登りだから 一緒に記念撮影をしましょう~』って やっていますしね (笑)」
「安曇野が本当に 綺麗でしたよ。」
「本当に 疲れたけれど いい山でした。 混んでいたのに私たちに特別に個室を用意してくれたんですよ。 よかったです。」
山の話は つきることはありませんよね。
北アルプスの山々は 足の悪い私には とっても魅力的ですが 下山のことを考えると 登るには かなりの勇気がいります。
裏山でも(1000mくらいなのに) 下山には足がパンパンに張ってきます。
誰でも 嫌でも毎年1歳ずつ年を重ねるんですが 日本にはお元気なお年寄りはかなり沢山おられますが 自分の意思で「山に登り 山を卒業する。」と 宣言して行動しているなんて ホント かっこいい
「次は 低山に登りましょう。」
「そうですよ。 私だって無理しないで登れるんですから。」
「綺麗なまだ歩いていない いい山がいっぱいありますよ。」
「私は登れなくなっても この安曇野に山を眺めに来たいと思っているの。」
「いつも(ダンナくん)と一緒に 一度登ってみたいと思っていたんだけど (ダンナくん)駆け足のように山登りするでしょう? だからついて行けないと思っていたんだよね。」
「大丈夫。 今は一緒に登る相手に ちゃんと合わせられる歩き方してますから~。」
「じゃあ、今度一緒に連れて行ってよ。」
「もちろんです」
「本物の晴れ女」は 彼女たちが帰った後に 天気が崩れるんですね(笑)
空気も一気に涼しくなって 葉っぱが紅葉(?)してます。
元気にお家にたどり着かれましたか?
今頃 「足が…、腰が…」と 苦しんでいられるんじゃないかと 心配しています。
素敵な時間をありがとうございます。
是非 またお会いして楽しいお話をしたいです。
| 固定リンク
« 秋晴れ / 浜松5日目 | トップページ | 寒い朝 »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 夏だもんネ(2020.08.06)
- 2020 夏 元気です!(2020.07.31)
- 涼しすぎるでしょ(2018.08.20)
- ずっと青空なんだけど(2018.08.06)
- 酷暑だ。;(x o x);(2018.07.24)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
すっきり「秋」ですね!
燕岳は中学2年の修学登山でした。中房温泉を夜中に出発し、朝ご来光を見る登山で天気に恵まれ、北アルプスの稜線から槍ヶ岳が良く観えました。その時の感動は今でも鮮明に記憶しております。当時カメラを持っており今でもたまに写真を見ます。55年も前です。中房温泉も変わったでしょうね。
投稿: 能活マン | 2013年9月27日 (金) 10時19分
ご無沙汰しています。
。北アルプスでも思い出に残る山です(o^-^o)。
。
。高い山でなくとも良い山はたくさんありますから、今後はのんびりと登られたら良いと思います。
燕岳、何と懐かしい山でしょう・・・初めての時は白砂の花崗岩が何ともきれいでした
それにしても高齢でもがんばって登るって素晴らしいです
やはり、生き方に目標を持つという事は必要ですね
投稿: 山の風 | 2013年9月27日 (金) 14時42分
コメントありがとうございます。
55年前となると ずいぶん変わった~と思われるかもしれませんね(笑)
でも基本的には山の景色は同じですもんね。
今でも燕岳は とっても綺麗な山だと思いますよ。
投稿: うっちゃん | 2013年9月27日 (金) 18時00分
そうですよね。 山って不思議なくらいストレスが発散される場所です。
他の雑念は考えない時間を過ごせますもんね。
特にずっと山のすばらしさを経験していた人には 行かれない事がストレスになってしまうかも…ですよ(笑)
低山でも草原でも街中でも 体を動かして お元気でいて欲しいと思っています。
投稿: うっちゃん | 2013年9月27日 (金) 18時08分